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新型コロナに感染したNYの日本人医師が警告。「自分は『無症状感染』かもと思って行動して」 - HuffPost Japan

ニューヨーク、マンハッタンの病院で医師としてコロナウイルスの診療にあたってます。

前回の投稿後に沢山の応援頂き本当にありがとうございました。

私が医師として働くNY マンハッタンの病院ではコロナウイルスが蔓延しています。以前申し上げた通り約8割の患者がコロナを患ってます。

働く人や呼吸器など命を救うのに必須なものが足りなくなり、ただただ患者だけが増えていきます。

パンデミックを実感します。需要と供給のバランスが著しく崩れた状況です。

うちの病院の場合、幸か不幸か州の要請に応えるだけのスペースがあったため、コロナの患者のためにベッドが新規に増設されました。 

しかし、ベッドはあっても十分な人員や設備がなかったため自分を含めた一部の人間に大きな負担がのしかかりました。供給の不均衡というやつです。

夜間、私と一年目の医師2人で酸素化の著しく悪化した不安定な30人の患者を担当。モニターや看護師が足らないため、医師2人で直接各々の部屋に入って患者がBiPAPと呼ばれる強力な酸素マスクをちゃんとつけて呼吸しているかを数時間おきに確認しました。自分自身ずっと呼吸しづらいマスクをつけてガウンも着ているのでかなり疲弊しました。

ときには酸素マスクが外れて、酸欠になって錯乱状態になってる方もいました。放っておくとすぐに心臓が止まってしまうので、半ば無理やり酸素マスクをつけたりしました。命がかかってるので仕方ありません。  

そんな地獄のような生活は思いもよらぬ形で終止符が打たれました。

2日前の夜、大好きなインドカレーを食べているときに味覚が無くなっていることに気がつきました。「今日はスパイスが少ないのかなぁ」くらいに特に深くは考えてませんでしたが、翌日からは全身の痛み、発熱、悪寒、咳が出現しました。

ついに魔の手が自分のところまでやってきました。

本来ならば集中治療室ICUで勤務の予定でしたが、一週間の自宅隔離となりました。

コロナ戦線離脱です。

過酷な労働環境に持続的にコロナに暴露される環境。コロナにかからない方が不思議でした。酸素化が悪くなるとすると発症から一週間ほどなのでまずは様子見です。人が足りない時期に戦線離脱してしまうの本当に申し訳ない気持ちです。

今回の件で誰も責める気にはなりません。

全部コロナのせいです。

病院の対応も素晴らしかったです。マスクやガウンといったPPEは十分供給されてましたし、毎日、病院の対策チームにフィードバックを求められて、要望を言うとすぐに対応してくれて、モニター含めて殆どの要望がすぐに実現されました。なので、今週からは私が体験した地獄のような業務はなくなります。

パンデミックの際は需要と供給のバランスが崩れるのは当然ですし、供給の中でもバランスが崩れて、ある一定のところに負担が集中することは当然だと思います。

そういうときに現場がしっかりと声を上げて、それに対応できるような病院システムは非常に大切だと実感しました。

米国には元々フィードバックシステムが充実しているので良いですが、日本の場合、対応能力という点で多かれ少なかれ不安が残ります。

まずは、個人個人ができる範囲で、感染を拡げないように常識的な行動を心がけて、日本でパンデミックにならないことを祈ります。
(ハフポスト日本版・井上未雪)

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April 10, 2020 at 02:16PM
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